POP2*5

過去にはてなダイヤリーで連載してた連載コラムのアーカイヴです。

POP2*5ナイト第2弾! POP2*5 vs. いぬん堂「テクノポップ秘蔵映像音源ナイト」(2月25日)カウントダウン告知!





世紀の悪ノリ(笑)。渋谷を邪悪なヲタトークで埋め尽くせ!
POP2*5ナイト(毎月第4木曜日開催)


定例の新宿ロフトプラスワンから場所を変え、渋谷のライブハウス「Wasted Time」に場所をお借りしてのトークイベント・アネックス版。こちらは熱気の伝わる小スペースで、「BSマンガ夜話」のようなノリで、マニアックかつグダグダな濃ゆい内容で、時間無制限(?)でお送りする音楽マニアの集い。


場所:渋谷Wasted Timehttp://www.wastedtime.jp
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町31-3第3田中ビルB1F(03-3461-8383)
※渋谷駅より徒歩約5分
開場:18:30 開演:19:30(〜バータイム)
チケット:予約1500円 当日1800円(ドリンク食事別)
※予約は電話、またはHPより受け付け


■第2回(2月25日)
POP2*5 vs. いぬん堂テクノポップ秘蔵映像音源ナイト」
ゲスト:いぬん堂
元徳間ジャパンWAXのA&Rにして、現在はヤプーズなどをリリースするレーベル「いぬん堂」。ビクターのニュー・ウェーヴVAを監修するなど、ギョーカイ随一と言われる博識ぶりで、「DRIVE TO 2010」の制作などにも関わる。そんな「いぬん堂」代表をゲストに迎え、ほぼ同じギョーカイ歴を持つPOP2*5と、知られざるテクノポップ史の裏側を語り尽くすのがこの日のテーマ。珍しいビデオ、未発表音源などを、相撲の東西番付形式で次々と紹介する。YouTubeニコニコ動画でも見れない聴けない、貴重な資料を持ち寄っての「一回だけだから許して!」のゲリラチック&ファンタスティック・ナイト。


■第3回(3月25日)
「筑波万博コンピ発売記念! 安西史孝&TPOナイト」
ゲスト:安西史孝(TPO)
……フェアライトCMI日本上陸第1号を操り、ソニーからの刺客として「ポストYMO」の触れ込みで登場した幻のバンド、TPO。昨年25年ぶりの復刻CDがamazonインディーチャート2位に輝く快挙に。2010年春には、第2弾として筑波万博のために書かれた未発表音源集のリリースが予定されている。中心人物であった安西史孝氏をゲストに迎えたこの一夜は、ローランドスタッフ時代、『8時だヨ!全員集合』の効果参加、クロスウインド、『うる星やつらサウンドトラック時代など、TPO誕生に至る各時代のエピソードを、未発表音源+本人解説でお送りする試み。本邦初公開の『うる星やつら』デモテープ&未発表音源もあるでよ!
やっと開催日の前日の今日、選曲表が完成。とにかくテクノポップ周辺のレア音源のみを解説付きでかけまくるという、世にも希なイベントになる模様。詳しくは内容は会場で体験あれ、ということで、一応書ける範囲で、当日のコーナーの構成要素を紹介しておく。


(入場BGV)


11月に江口寿史氏、戸田誠司氏を交えて、新宿ロフトプラスワンで行われた「秋のテクノポップ大感謝祭」で紹介したテクノポップ関連ビデオを、フル・サイズで60分上映。映像も集めすぎて本編に入らず(笑)。今回のイベント用に新しく入荷した映像は、本編のコーナーで紹介する。内容は秘密。


YMO周辺レアトラックス


 YouTubeニコニコ動画があるご時世に、YMOにレアトラックなんかまだあるのかいな? ともあれ、オープニングはやはりYMO関係の音源で幕開けを飾りたい。横浜チャイナタウンでのライヴ(未発売のステレオヴァージョン)、リンダ・カリエール「ニューロニアン・ネットワーク」、KYLYNの88年の再結成ライヴ、写楽祭の実況音、まだまだ未CD音源がたくさんある3人が関わったテクノ歌謡の名曲などをメドレーで紹介。


■テクノ御三家レアトラックス


 P-MODELヒカシュープラスチックスの未CD化、未リリース音源などを紹介。といっても最近、P-MODELはレアトラック系イベントが多いので音源集めに苦労しますた。ケラがヴォーカルをとる一回こっきりのP-MODEL再編、バッハ・リヴォリューション時代の音から、弟子筋の秋元きつね、中野テルヲのソロ(SONIC SKYの未発表「LEGS」)までを網羅。ヒカシューはブリッジから続々リリースされる予定の初CD化音源の告知を兼ねて。プラスチックスは、佐久間正英ソロ「ロボット」(インスト・ヴァージョン)、数少ない未発表曲で後期屈指の名曲と言われる「Dust」(後にプラスチックス・フォークがコードを改変してカヴァー)などをプレイ。


■未発表/レアライヴ/デモテープ


 今回の目玉コーナー。やんごとなき理由があって世に出なかった音源などを追悼。発売日に回収された伊武雅刀飯場の恋の物語」(『音版ビックリハウス』)、一風堂のかなり珍しい音源(ソニー以外の会社にあってビックリ!)、YMOのサポートで知られる橋本一子サイエンス・フィクションのデモなど。ゲルニカ、テストパターン、フィルムス、ピチカート・ファイヴのデモ音源、スーパースランプ、爆風銃、人種熱などデビューしなかった幻のグループまでが、ついに日の目を見る!


■サントラ/企画モノ


 現在では誰もが一目置くスタープレイヤーが、実はこっそりサントラでデビューしていた……そんな複雑な80年代音楽事情がよくわかる、サントラ&企画モノの世界。生福や宍戸留美のアレンジで有名なテクノ・マスター、福田裕彦が在籍したYOUの珍しいセカンド『燃えよカンフー』(サウンドトラック盤)、一風堂のハウツーレコード、次回予告かねて、TPOのメンバーが匿名で参加していたお洒落なアニメ・サントラなどを駆け足で紹介。


■知られざる名作のコーナー


 これはワゴンセールやamazonマーケットプレイスで安く買えるかも知れない、玄人筋にのみ高く評価されている「知られざる名作」を、ワタクシといぬん堂社主でピックアップ。


■未CD化音源の世界


 すでに3、4度と形を変えてCD化されている名作タイトルも多いというのに、未だCD化を果たしていない音源が山ほどある、80年代のテクノポップ/ニュー・ウェーヴシーン。ここでもワタクシといぬん堂でセレクトした、メジャー&インディーズのレアレコードを集めて紹介。反応があればいぬん堂のほうでCD化もあるかも! 主な紹介作品として、千野秀一ソロ、茂木由多加ソロ、『星くず兄弟の伝説』(サウンドトラック盤)、エキゾティックス、ジュラン、エンズ(福岡ユタカミュート・ビート)、のいづんずり、ピッキー・ピクニックなどなど。


■作家別ピックアップ(板倉文鈴木さえ子


 おそらくこうしてイベントをやれるのももう数回。どうしてもやっておきたかった、敬愛するミュージシャンのクローズアップ企画。ここでは拙者の勝手ながらも、自信を持ってお贈りする2人のミュージシャン周辺の珍しい音源を集めてみた。板倉文関連からは、バナナの初期ソロ、はにわちゃんの未発表曲、れいちのシングルなど。新宿ロフトプラスワンでも反響が多かった鈴木さえ子関連からは、クレジットなしでリリースされた企画モノCD/レコードを大結集。「スタジオロマンティック」(『スタジオロマンチスト』)の原型になったインスト、彼女のプロレス好きが高じてプロレステーマ集に収録された「サイキック・バスター」など、どれもアルバム曲に劣らない格調高さに驚く。


■『Techii』時代のレアトラックス


 小生が20年前に在籍していた雑誌『Techii』には、90年代になって大活躍する若き才能がたむろしていた。そういう人々との出会いの幸運に恵まれたワタシの仕事として、あの時代にこんな優れた才能がいたということを後世に知らしめねばならない。山ほど送られてきたデモのたぐいの中から、雑誌のアイドル的存在だったテイ・トウワ、岡本清郎、京浜兄弟社のエキスポ、コンスタンスタワーズ、オリジナルコンスタンスタワーズ(後のスペースポンチ)、ミントリー、編集部にいた女性ライターが結成したロリポップ・ソニック(後のフリッパーズ・ギター)など、どれも珍しい音源ばかり。