POP2*5

過去にはてなダイヤリーで連載してた連載コラムのアーカイヴです。

帰ってきた、Perfumeが出てこない「Perfumeマンガ」その3


18世紀フランス、下水道が整備されてなかったパリの街は悪臭にまみれていた。貴族の匂い消しとして香水がもてはやされた時代に、主人公グルヌイユは、セーヌ河沿岸のウンコの匂い漂うの魚市場で運命的に産み落とされた。

彼には何キロも先の匂いをかぎ取ることできる、超人的な嗅覚が備わっていた。匂いだけで本やレコードの内容までピタリと当てる芸当は見事なもので、原田宗典は彼をモデルに小説『スメル男』を書いたほど(苦しいギャグだな)。

パリの街で花売りの仏少女(声:樫野有香)を見かけたグルヌイユは、その芳香な匂いに魅せられた。「ああ、香しきこの匂い。これを私が所有できないものか……」

掛川花鳥園の変態フクロウ、ポポちゃん(アフリカオオコノハズク)のような、不適な笑みを浮かべるグルヌイユ。なにかよからぬ策略でもあるのか?

ああ、なむさん。夜の連続誘拐魔と恐れられた犯人は、グルヌイユその人だったのだ……。

特殊な蒸留法を使って、女性の匂いを香水にする方法を編み出したグルヌイユ。彼の作った香水は飛ぶように売れ、「天才調合師」の異名を欧州にとどろかす。『an・an』でも特集され、セックス特集の次ぐらいに売れた。

「ま、まさか師匠がコクるなんて……」。前回の『ブレードランナー』を途中降板させられた逆恨みか(実話)、ダスティン・ホフマンに密告されてしまうとは。街の中央にある大広場で、観衆が見守る中、絞首刑の罰を受けることとなってしまう。

観念して処刑台へと向かう彼の耳もとに、天使のようなサウンドが聞こえてきた……。おお、これは1月16日発売のPerfumeの新曲「Baby crusing Love」ではないか!

ハッと我に返ったグルヌイユは、壇上に立ち上がり、突然のパフォーマンス。ZEPP TOKYOよりちょっと大きめの大広場に集まった観衆たち全員がグルヌイユを熱狂的に迎え入れ、サイリュームを振るファンの「グルヌイユ!」「グルヌイユ!」のコールが鳴りやまない……(Fin)。
 ちなみに、こっちの「パフューム」は内容が18禁なので、驚愕のエンディングはDVDで見られたし! 次回予告!「じゃじゃ馬3人娘がアッキーナみたいなカウガール姿で大暴れ。Perfumeの『マカロニ』(セルジオ・レオーネ編)」