POP2*5

過去にはてなダイヤリーで連載してた連載コラムのアーカイヴです。

実録! デスクトップ生中継「ustream」体験記〜音楽番組編〜

 あー、楽しかった。昨晩(4月4日深夜)、その日の昼に突然思いついてやってみたustreamの生中継のDJショーTwitter上で昼間に一回告知しただけだったが、RTで宣伝にご協力いただいた方も多くおられて感謝。次の日は平日だというのにかかわらず、夜中3時終了までお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございまする。時間にして3時間半。初めてのことで不慣れなためアッという間だったが、概念は理解していてもライヴメディアというのは、やっぱりやって初めてわかることは多いものですな。普段、ほっといてもブログに書くことは山ほどある自分だけど、Twitterを始めて、リアルタイムに読者から反応があることの喜びを再認識。ついには初めての生中継を自宅から放送してみたわけだ。中学時代に『オールナイトニッポンごっこなんかやってる世代には、夢のような体験であった。せっかくなら世の同世代のクリエイター予備軍を挑発しないわけにはいかない。この感動を忘れないためにも、昨晩の体験記を書き留めておくのもいいだろう。また、iTunesによる絵と音のリアルタイムプレイ+テキストジョッキーという、かなり特殊な形式でやったので「システムはどうなってるの?」と方々からも尋ねられた。こっちも共有財産ってことで、使用環境もネタばらししておこう。
 まずは、なにゆえにustreamを始めたのかについて触れておかねばならない。ここ1、2週間のネット界でのustream熱にはスゴイものがある。もともとustreamのサービス自体は、海外で開始してからかなりたっている。「ニコニコ動画」よりも古いぐらい。ところが再生画面にTwitterで書き込みができるようになってからは、一種の疑似「ニコニコ動画」的なシステムが組み上がることとなり、発信者と視聴者の間に濃厚なコミュニケーション空間が生まれた。技術はYouTubeなどと同じ、ポータブルPC環境のライブカム(USBカメラ)から送られた映像を、サーバ経由で全世界に配信するサービス。こちらはリアルタイム放送が主で、放送内容をFLV形式(フラッシュ)で保存しておくこともできる。この生放送というのがミソで、いわゆるネットアーカイヴにつきものの「音楽著作権問題」からうまく身をかわして、ゲリラ的な内容でファンを集めているのだ。PodcastYouTubeも、普及の大きなハードルになってるのが「音楽が使えない」という問題。この法体系を変えるには著作権や原盤の権利処理など今後もクリアしなければならない問題が山積みで、並大抵のことじゃない。ぐっと我慢して法整備までの数年を待つというやり方もあるけど、今だから面白い音楽状況もたくさんあるわけで、放送内容があとからではわからない生放送のゲリラ性を活かして、ユニークな音楽番組を配信している強者がたくさん登場しているのだ。
 津田大介氏が司会を務めたust番組「激笑 裏マスメディア〜テレビ・新聞の過去〜」、その後日談的なTBSラジオ『Life』の映像中継など、トピック的な出来事が集中したのがここ数週間のこと。極めつけはソフトバンク孫正義氏自らが行った、ustream日本サービス開始の記者発表のネット中継だろう。ゲストのハマコーのショーマンシップに当てられ(わかっててJASRAC管理曲を即興で歌った)、自分も何か行動をおこさねばと刺激されたのはワタシだけではあるまい。海外のustreamの盛り上がりを知るやいなや、ライセンスを取得して日本でのサービス提供をいち早く開始した孫さん。内蔵カメラで外からでも映像配信できるiPhoneとの親和性あってのことだが、この方はそもそもデジタル地上波の放送準備のころ、ネットの豊富な資産をテレビでもいかせるように、データ文字放送にHTMLを記述言語に使うことを提唱してた人で、ネット側の侵攻を恐れた放送連盟側からことごとく苛められた経験を持つ。許認可事業である放送メディアは、旧郵政省と老舗放送局の癒着関係があって新興勢力には冷たいから、ustreamのライセンス取得は、孫さんとしてはテレビ界への復讐のつもりもあるのだろう。「家電メーカーの買い換え促進という、政府の思惑につきあってらんない」と、来年7月の地上波のアナログ→デジタルへの切り替えのタイミングで「もう地上波は見ない」と宣言している人はワタシの周りにも多いぐらいだから、テレビ視聴習慣を庶民から奪うには今が責めどきなのかもね。
 ワタシもワタシで、ustreamを始めたのには、当然の帰結というところがある。音楽ノンフィクションを書いていて、いちばんの負い目を感じているのは活字本からは音が聞こえないこと。現在進行形のシーンならまだしも、音源自体が珍しいものが多い自分のジャンルでは、CDを復刻するなどの前段階から取り組まねばならないハンディがある。ここ数ヶ月のイベントはまさに、活字本の狙いを「音を使ってやる」を主眼としたもの。ところがスペースを借りてやるイベントには、客集めのノルマがある。集客のために、本来の意図から外れるライブパフォーマンスなども組み込まねばならず、そのためにはギャラなどの追加予算も計上される。1500円という最低ランクの料金であっても、無名人のトークイベントにお金を出してもらうのも忍びない。また今年に入ってからのイベントが軒並み赤字で、身銭を切ってまでやることに不憫だなあと感じていたところだし。別に儲けることが目的じゃないので、ustreamの技術を使って、脳に浮かんだ原型に近いアイデアをそのままネットで配信できるのは、夢のような話である。
 一昨日にustreamの情報を収集し、1日がかりでだいたいのシステムを組み上げたワタシが、最初に思い付いたのは、イベントでやっていた音楽を使ったレクチャー形式のスタイルであった(ustreamの生放送と言っても、著作権、原盤権的には完全にブラックな行為なので、ご理解のほどを)。しかし、リアルイベントやってても感じるのが、曲とトークの音量バランスで、「ちゃんと発言内容が聞こえてるか?」「ちゃんと曲も聴けてるか?」にはいつも不安が残る。ロフトプラスワンなどでもトーク主体の音楽イベントが多いなかで、自分の企画はとにかく音をたくさんつかうのでなおさら。主と従、どっちつかずの印象を抱かれるのも避けたいし、イベントの密室芸ならまだしも、自分の声を世間にさらすのも恥ずかしい。というわけで、いつもやってるiTunes DJのスタイルで曲を聴かせるのをベースに、曲解説は文字の打ち込みを使って、言葉が音楽を邪魔しないテキストジョッキーのような形式でやってみたらどうかと思い付いた。それが昨晩のDJショーである。文字をリアルタイムに画面上に表示させるには、ニコニコ動画のようなシステムを自前で構築しなければならない。いろいろ情報収集していたら、ありがたいことに自分のアイデアを実現するための無料ツールは、すでに一通り揃っていた。ありがたや。それで思い立ったが吉日とばかりに、昼間にTwitterで告知。その日の深夜に試験放送の名目で、いきなり始めてみたというわけである。視聴者数の変動はリアルタイムにわかるようになっていて、放送開始してすぐに、イベント時の集客ハードルだった50人を突破。無料だからそりゃ当たり前の話なのだが(笑)、本来なら無料でイベントやれればいいなというのが本音のワタシなので、この瞬間にエンジンのギアがかかったと言っても過言ではない。
 宇川直弘氏の「DOMMUNE」や知人の常盤響氏の「レコ部」など、すでにDJ界の先達の方々がファンを集める、ustream技術を使った人気チャンネルがある。後発でカリスマ性もない自分がやるのなら、ライヴカムでリアルタイムに自分撮りするだけじゃない、なにか独自のシステムを構築せねばなるまい。昨日やったDJショーの形式をわかりやくす再現したのが以下のムービー(音声は入ってません)。配信用に使ったのは、たった1台のMacBookである。どういう方式でやったかを、流れに沿って説明することにしよう。





 配信用のMacBookで行っている処理は、


iTunesを使って曲を流す。

iTunesのスクリーンをリアルタイムでスキャン。

スキャンした映像に文字を載せる。

ustreamのサーバに配信する。


 が大まかな流れ。ライヴカム(カメラ)放送ではなく、ゲーム画面などのデスクトップ上の動きを配信するのを「スクリーンキャスト」と呼ぶ。これを1台のPCでやるには、映像、音のルーティングは少々複雑な経路を経ることになる。MacWindowsでは概念は同じでも環境が異なるので、このへんの基礎情報は「スクリーンキャスト」「ustream」「使い方」などのキーワードを使って各自検索されたし。その前段階のごくごくベーシックな配信方法は、マーケティング・トルネードという会社が配布している便利なPDFマニュアルもあるので、読んでみるのがよろし。ちなみに、昨日の昼に新宿の紀伊國屋書店に行ってきたのだが、現時点ではustream配信ガイドのようなムックは出ていなかった。
 Mac環境である自分が、昨晩の放送で使ったアプリは以下のようなもの。iTunesのヴィジュアライザで、ジャケットや曲名、作詞作曲などのクレジットを表示するプラグインは「Jewelcase」(これのみ有償)。デスクトップの音声出力をustreamにつなげるための音声ルーティングには、Cycling '74が配布している「Soundflower」というバイパス用ソフトと、切り替えのためのセレクタLadioCast」を使用した。映像のリアルタイムスキャンは、自由にトリミングサイズが変えられる「CamTwist」。PCからの音声出力をネットに送信するためには、スピーカーやヘッドホンから聞こえる音を一度無音にして、そちらにルーティングしなければならないのがPC初心者にはわかりにくいかも。そのへんの概念図も、先達がまとめた有益な情報がネットにたくさんあるので参照されたし。
 ustreamのサーバへのデータ送信は、通常のブラウザで「ustream」にアカウントを作ればマイページからそのまま入れる。ところがうちの環境だと、別のPCでモニタしてみたら、送信したデータの音声がモノーラルに自動変換されてしまうのだ。同様の症状の報告例がネットを探してもなくて困ったが、別の配信専用アプリ、「ustream producer」(ベーシック版は無償)を使って配信データのスペックを向上させたら、問題は解決したのでそれを使っている。
 すでにジャケット、文字を埋め込んでデータ化した曲を流す、iTunes DJの操作はターンテーブルプレイに比べれば放送中の作業はかなり楽。しかし曲を次々進行させながら、文字を入力したりの作業がけっこう大変なのだ。1台のPCを使って、その全行程を行ってるプロセスをまとめたのが以下の説明図である。





 流れ的には、


右上の「iTunes」のヴィジュアライザを再生する。

左下の「CamTwist」のキャプチャ・エリア設定で「iTunes」の表示部分を任意で切り取る。

「CamTwist」のテロップ機能で、「Now Playing!!」(赤字)の常用表示と、リアルタイムコメント(画面だと「<イイ歌ダネ」という黄色字)の乗せる。反映された状態は、右下のプレビュー画面で確認できる。

左上の「ustream producer」を使ってリアルタイム映像をサーバに送る。下部にあるのはスタンバイ画面で、いちばん左のがメインの「iTunes」の映像。真ん中と右のイラストは、トイレ休憩用のアイキャッチで、登録してある画像をクリックするとそれに切り替わる。アイキャッチには音を付けることもできる。

 という具合。プロセスは少々込み入っているが、流れさえ掴めれば誰にでもできる芸当である。リアルタイムコメントの黄色字を「テキストジョッキー」だのと言ってるのは自分の戯れ言なのだが、ustreamの表示画面のタイムラインで視聴者と会話するのと違う、流れをリードする効果があるのでこういうやり方をやってみた。曲に関するトリビアもあれば、しょーもない感想、「与謝野さんの自民離党は驚いたね」などと関係ないコメントで状況を混ぜっ返しにするのも面白かった。
 しかし、送信側が一方的に送り出すだけだと、やっぱウェブ2.0的じゃない(笑)。せっかくustreamの表示画面にはTwitterなどのタイムラインもあるわけだから、その都度書き込まれる感想や質問にも答えてあげたい。そこでもう一台、デスクトップパソコンを立ち上げ、こちらはブラウザからustreamの管理画面に入って、Twitterで同時に書き込むということも並行してやった。その作業光景が以下の通り。





 これがナンギなのだ。モニタ用のPCで見ている画面は、ネットを中継するためにディレイ(遅れ)が生じていて、ウチの環境では配信側のMacBookとは10秒ぐらいタイムラグがある。ノートパソコンで次の曲に切り替えても、Twitterでは前の曲の解説を書いているという感じで、このまごつきに慣れるのには時間がかかった。モニタ専用PCの画面のほうは以下のような感じで表示される。





 ま、そんなことを並行してやってると3時間が過ぎるのなんてあっという間であった。しかし、イベントやってるとわかるのだが、どんな面白い内容でも学校の授業みたく、観客の集中力が持続するのはせいぜい45分ぐらいが限界なので、ustream放送だからコマーシャル枠はないけども、頭をクールダウンするために1時間ごとの休憩タイムを入れた。せっかく絵が描けるので、すでにあったうさぎと山崎努の似顔絵でテキトーに作ったアイキャッチ画面を、休憩中には流しておいた。「ustream producer」の無償版の切り替え画面は3つまで。「Pro」は無制限に登録できるので、本当は意味もなくたくさんCMタイムを入れて、ギャグっぽいアイキャッチ連投を入れるのやりたいんだけど、2万円近くするからなあ……。ちなみに「Pro」を使うと、iTunes画面にリアルタイムでUSBカメラで撮影した自分の顔を埋め込む、P in Pのようなワザも使えるようになるらしい。


 というわけで、自己顕示欲の強いアメリカ人発のサービスらしく、カメラ中継が主体のustreamであるが、自分の恥ずかしい面や声をさらさなくても、いくらでも番組は作れるんジャマイカということで、自分のやり方を紹介してみた。あとワンポイントとしては、Twitterアカウントはustream専用のを別に取っておいたほうがヨイってことかな。リアルタイム性が売り文句であるTwitterなのに、自分のTwitter内容と言えば、ナンシー関時代の「ブロス探偵団」や『噂の真相』の1行情報みたく140wをスキマなく埋めることに命をかけてるので。こないだ松本人志の『IPPONグランプリ』で初めて実況に参加したら、フォロアーが一斉に離れてしまったから……(笑)。
 一応、昨日のは試験放送ってことで、こういうやり方を続けるかどうかはけっこう悩みどころなんだけど。ustreamの基幹技術が、自分の果たしたい夢の実現に大いに貢献してくれそうと思ったことだけでも、かなり収穫は大きかったかな。ではクリエイター予備軍の諸君、健闘あれ!


急遽ですが、今週金曜日深夜から2回目の試験運用のテスト番組をやります。別のアイデアの技術テストを目的としたもので、テーマはムービー主体のビデオショー。時間は2時間ほどで、開始時間はTwitterで近日ご報告します。ご興味のある方はustreamワタシのチャンネルをフォロー予約しておいてくだされ。また、放送後に上記エントリの続編として、ここで技術報告させていただきます。

POP2*5ナイト「筑波万博コンピ発売記念! 安西史孝&TPOナイト」(3月25日開催)のお知らせ




 前回のPOP2*5ナイトにご来場いただいた皆様ありがとうございました。次回告知が遅くなってすいませぬ。遂にオーラスです。来る3月25日、POP2*5ナイト最終回「筑波万博コンピ発売記念! 安西史孝&TPOナイト」で大団円を迎えることになりますた。今回は初のミュージシャンゲスト、安西史孝氏が出演。拙者が昨年、リリースのお手伝いをさせていただいた『TPO1』のTPOのメンバーにして、アニメ『うる星やつら』の音楽で有名。氏が当時参加していたもう一方のグループ、クロスウインドがCD復刻されたり、コンピレーション盤『for winter music Lovers~TECHNOPOP Xmas』に楽曲提供したりと、周辺事情が賑やかになってきた昨今でありますが、近年力を入れておられる映像制作のほうでも、レゴムービー「Silent Night」が1日25万ヒットという高アクセス数を記録。ヴォーカロイドを使った「がんばれ!なかやま教授」も「しずおかデジタルコンテンツグランプリ2009」受賞の栄誉に輝き、日本版トッド・ラングレンのような存在としても注目されている。
 昨年2月リリースの『TPO1』も、amazonインディーチャート2位に輝く快挙となり、その余波でプレ時代のPROJECT GREEN『GREEN』の初リリースが果たされたのも、元ファンの一人としてビックリ。遂に真打ち登場という感じで、今春にはTPO復刻第2弾「筑波万博コンピレーション(仮)」のリリースが決定している。詳細は発売元ブリッジでいずれ告知されると思うが、パビリオン音楽のほか「HOSIMARUアッ!」の初CD化の話題など、テクノ歌謡ファンも見逃せないものに。そこで今回、現在制作中の内容を先行して聞いていただくプレイベントとして、POP2*5ナイトとコラボで用意したのが今回のトークショーなのだ。ウェブでも健筆を振るっている安西氏の場外乱闘トークの話術は、音楽、映像作品と双璧(笑)。これをスタッフで独占してはもったいないと、拙者からラブコールして実現にこぎ着けた。昨年3月、タワーレコード渋谷店で行われた「フィルムス+TPO合同イベント」も、配布チケットの8割のお客さんが出席するなど反響も大きかったが、その拡大版のような内容として楽しめるものになるはず。
 「筑波万博コンピレーション(仮)」からのダイジェスト・プレビュー、『TPO1』を聞きながらの本人による楽曲解説のほか、TPOのプロモーションビデオ・フルサイズ初上映、代表作『うる星やつら』の主題歌のデモテープ、未発表曲など、今回のみお許しをいただいた特別プログラムも用意。これを逃したら絶対後悔すると断言する! ぜひ予約して駆けつけておくんなはれ。


(主な内容)


■安西史孝選曲による客入れ音楽


 18:30〜19:30の開演前の60分、安西史孝選曲による入場音楽をプレイ。氏の血肉を作ったルーツ音楽がこれでわかる。昨日選曲表リストと曲をいただいたが、ここだけ拡大して聞いてみたいほど興味深い内容に。海外テレビドラマのサウンドトラック収集家としても有名な安西氏ゆえ、渋い選曲、ドリーミーなメロディーに唸らされます。


■『うる星やつら』ワールドの謎


 ペリー&キングスレイを彷彿させる本編の音楽のほか、テクノ歌謡ファンに支持者の多い「ラムのラブソング」の打ち込みも担当している安西氏。制作会社キティ・フィルムの系列である、小林泉美らキティ・アーティストとのリレーションによる『うる星やつら』の音楽は、テレビアニメ界に革命を起こした事件と言われている。「なぜ安西氏は『うる星やつら』の音楽を手掛けることになったのか?」など、興味深い裏話も聞けそう。今回はキーボードを使った楽曲解説のほか、本邦初公開の『うる星やつら』デモテープ、未発表音源を紹介。今後リリースはないかもしれないので、高橋留美子ファンは絶対駆けつけるべし。


■『TPO1』の世界


 復刻盤がamazonインディーチャート2位に輝いた『TPO1』。あのジョージ・ルーカス(!)、樋口真嗣監督も絶賛したアルバムは、いかにして誕生したのか? ライナーノーツで一部紹介されていた完成までのストーリーを、安西氏自身が語る。また、タワーレコード渋谷店のイベントでちょろっと紹介した、秘蔵のTPOプロモーション映像をフルサイズで初公開。「HOSIMARUアッ!」の演奏シーンなんて超貴重ではあるまいか。


■「筑波万博コンピレーション(仮)」発売記念プレビュー

 ブリッジから今春リリースが予定されているTPO復刻第2弾「筑波万博コンピレーション(仮)」の制作中の音源を一足先に紹介する、今回のトークショーのメインイベント。“初音ミクのルーツ”とも言われる人声合成キャラクター、星丸の声はどうやって作られたのか? また、大阪万博以来の盛り上がりを見せた85年の「日本科学博覧会(つくば万博)」の貴重な記録映像などを、副音声よろしく、安西氏の解説を交えながら上映する。


■安西史孝、最新ワークス


 TPO時代にいち早くコンピュータ音楽に取り組んでいた安西氏が、映像分野に進出するのは当然の帰結だった。海外からの反響も多いレゴムービーの新作、ヴォーカロイドによる安西節テクノ歌謡「がんばれ!なかやま教授」など、最新の安西ワークスをダイジェストで紹介する。ここでの目玉は、TPO新作と併せてリリースされる予定の、安西氏の新作ミニアルバムの先行プレビュー。近年のヴォーカロイド研究の成果が発揮される、面白い試みになりそう。


 とまれ、今回は前回2回と趣きを替え、メズラシイ楽曲+トークたっぷりでお送りする。拙者イベントの常連の方々はもとより、アニメ音楽のファンの方なら、ちょっと見たことのないタイプのイベントになると思うので、騙されたと思ってぜひ足を運んでいただきたい。






世紀の悪ノリ(笑)。渋谷を邪悪なヲタトークで埋め尽くせ!
POP2*5ナイト(毎月第4木曜日開催)


定例の新宿ロフトプラスワンから場所を変え、渋谷のライブハウス「Wasted Time」に場所をお借りしてのトークイベント・アネックス版。こちらは熱気の伝わる小スペースで、「BSマンガ夜話」のようなノリで、マニアックかつグダグダな濃ゆい内容で、時間無制限(?)でお送りする音楽マニアの集い。


場所:渋谷Wasted Timehttp://www.wastedtime.jp
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町31-3第3田中ビルB1F(03-3461-8383)
※渋谷駅より徒歩約5分
開場:18:30 開演:19:30(〜バータイム)
チケット:予約1500円 当日1800円(ドリンク食事別)
※予約は電話、またはHPより受け付け


■第3回(3月25日)
「筑波万博コンピ発売記念! 安西史孝&TPOナイト」
ゲスト:安西史孝(TPO)
……フェアライトCMI日本上陸第1号を操り、ソニーからの刺客として「ポストYMO」の触れ込みで登場した幻のバンド、TPO。昨年25年ぶりの復刻CDがamazonインディーチャート2位に輝く快挙に。2010年春には、第2弾として筑波万博のために書かれた未発表音源集のリリースが予定されている。中心人物であった安西史孝氏をゲストに迎えたこの一夜は、ローランドスタッフ時代、『8時だヨ!全員集合』の効果参加、クロスウインド、『うる星やつらサウンドトラック時代など、TPO誕生に至る各時代のエピソードを、未発表音源+本人解説でお送りする試み。本邦初公開の『うる星やつら』デモテープ&未発表音源もあるでよ!

ちかりすマンガその5+「ちかプラス」

うえむらちかちゃんマンガ2本立て。一本目は某医療マンガのパロディでやんす。



二本目は、「初音ミク」みたく実在のタレントを起用した『ラブプラス』第一弾「ちかプラス」をネタにしたもの。

ちかちゃんマンガその3

 アイフルCFでおなじみ女優のうえむらちかちゃんの休日を書いてみたスナップマンガ。ちかりす(オス)が初登場。見事にヤマ、オチ、イミがありませぬw